基本的にアマゾニアの修復はゴム樹脂の劣化の度合いに合わせて2通りの修復方法を行っています。

今回の依頼品のようにゴム樹脂の劣化が激しい場合は、ゴム樹脂部分の補修に限界があるため革への作り替えをお勧めしています。

アマゾニアのゴム樹脂はキャンバス生地に貼り合わせてありますので、解体してキャンバス生地からゴム樹脂をはがして革に取り換え縫製し直すという作業を行っています。
ゴム樹脂部分だけを革に取り換える手法ですので、それ以外の内布のキャンバス生地や持ち手などの革、エルメスの刻印が入ったカシメボタンなどは変わりません。
ゴム樹脂と革では元々の素材の耐久性や経年劣化の時間が違いますので、革に取り換えた方が長持ちします。
取り換える革は特殊なマット加工を施しており、表面に革独特の毛穴などがないタイプになりますので、見た目で革だとはわかりにくくなっております。
また、重さも実際のアマゾニアの重さと同じ重さになるように計算して革を用意していますので、革に張り替えたからと言って重くなる事もありません。

アマゾニアはゴム樹脂部分以外は丈夫な造りになっており、ゴム樹脂を革に取り換えてあげるだけで、長く愛用できるバッグになります。